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豆知識

ねじのお話 --- その1

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ねじのお話 --- その1

ねじのお話(1/3)

   これより、3回にわたって、「ねじのお話」をさせていただきます。 今回は、その1回目です。

ねじに関しては、ネット上に専門家の解説などがたくさんありますので、専門的なことは、餅は餅屋ということでそちらにお任せし、ここでは弊社の端子台に使用されているなど、範囲を限定したうえで簡単かつ表面的なことに的を絞っていきたいと思います。

ねじ式端子台

端子ねじの使用例

 これは弊社の端子台にねじが使用されている典型的な例です。
ねじの種類が変わったり、端子部など端子台自体の形状が変わったりすることで、多彩なバリエーションが生まれてきます。

 

ねじは、いつごろ生まれたのでしょうか?

 ねじの起源についても、ネット上に数えきれないほど書かれていますので、ここではかいつまんでシンプルに。
 
 起源については諸説あって、紀元前にさかのぼり、巻貝の形からヒントを得てとか、木に巻き付いた蔦(つた)の類を見て思いついたとか言われているようです。
 そういえば、子供のころに朝顔を育てたことがある方も多いと思いますが、つるが支柱に巻き付き、回りながら進んでいくのを見ると、確かにねじのように見え納得できるように思います。

 そして、ねじそのものではないですが、ねじの原理を応用した「らせん状」の揚水ポンプが、かの有名なアルキメデスによって作られたのが、紀元前250年のことだそうです。

 中心となる軸の周りにらせん状の流路を配置し、軸を回すことによって、水をくみ上げることができるというものです。 人力で回転させることはもちろんのこと、回転させる動力として水の流れる力を利用すれば、無人で電気も使わずに低いところから高いところに水をくみ上げることができるので、農地に水を供給する灌漑用として利用できます。 このとてもエコなポンプについては、各地に再現したものが展示されており、例として下記の場所に設置されております。 (おそらく調べれば、ほかにもあるものと思われます。)

 いずれも、科学の勉強にもなるとの考えから、科学系の施設に設置されているようです。 実際に自分で回せるようなところでは、小さなお子さんでも興味を持って見てくれるかも知れませんので、お近くの方で興味があるという方、ぜひ一度見に行ってみても面白いのではないでしょうか?

・神奈川県 相模川ふれあい科学館
・愛知県 メタウォーター下水道科学館あいち(愛知県下水道科学館)
・千葉県 ふなばしアンデルセン公園
・北海道 豊平川ウォーターガーデン
(順不同。いずれも訪れる際は、その時点での展示の有無や開館時間その他の下調べをして行かれることをお勧めします。)

肝心のねじとしての発明は、さらにさかのぼり紀元前400年前後であったということですから、今でこそ当たり前のねじですが、当時、すでに素晴らしい頭脳の持ち主がいたということになりますね。 (筆者は、ねじは世紀の大発明であると受け止めております。)
 そして、日本では、ポルトガルから種子島に伝わってきた火縄銃に使われていたねじが「初」となりました。

 さて、前置きはこのくらいにして、本題に入りましょう。


いろいろなねじ --- 種類

 この世の中には、ごく一般的なねじのほかにも、いろいろなニーズに対応した特殊なねじがたくさんありますが、それらは、またまた、ねじの専門家に譲ることとして、ここでは、弊社の製品に使用されているものに限定していきたいと思います。
種類は大きく分けて次の3種類です。

① ねじ単体のもの
② ねじに、ばね座金や、座金 が組み込まれているもの
③ ねじに、ばね座金や、座金 が組み込まれているもの

では、それぞれの構成や特徴を見ていきましょう。(形状のイメージとして写真もご覧ください)

① ねじ単体のもの

ねじ単体

ねじ単体のもの

 これはシンプルに【ねじ】だけの、旧来より多用されてきた汎用性の高いものです。
 ベーシックであり、あらゆるシーンで活躍可能でローコストというメリットがあるのですが、反面、使用場所・使用方法によっては、緩みやすい場合もあります。(蛇足ですが、後付けで、ばね座金や、平座金を追加することが可能です。)

② ねじに、ばね座金や、座金 が組み込まれているもの

Wセムス

ばね座金や、座金 が
組み込まれているもの

 ねじの製造時に、ばね座金や、平座金を組み込んでおき、使用時に組み込む必要がないもの。
 コストは高くなりますが、あとから追加する手間がないことや、組みもれがないなど、トータルでのコストメリットがあります。
 
 また、ねじ単体と比較し、振動などによるゆるみが生じにくくなっています。
弊社においては、ばね座金のみを組み込んだもの、ばね座金、平座金の両方を組み込んだものが使われています。

 なお、ばね座金や平座金は、通常の丸型(円形)となっており、一般に、セムスねじと呼ばれています。

 注意点として、被覆を剥いた電線をそのまま締付けることは、短時間のテスト等を除きお勧めできません。  主に、圧着端子を用いた配線に適しています。

 弊社においては、この種のねじを使用した端子台には、型番において【S】の文字を付しております。(そうでないものもあります。) 

③ ねじに、ばね座金や、座金 が組み込まれているもの

フリーねじ

ばね座金や、座金 が
組み込まれているもの

 ねじの製造時に、ばね座金や、角座金を組み込んでおき、使用時に組み込む必要がないもの。
 その分、コストは高くなりますが、あとから追加する手間がないことや、組みもれがないなど、トータルでのコストメリットがあります。

 また、ねじ単体と比較し、振動などによるゆるみが生じにくくなっています。
 弊社においては、ばね座金、角座金の両方を組み込んだものが使われており、ばね座金は、丸型(円形)、角座金は文字通り正方形もしくは長方形で、素線を損傷することなくそのまま締付けるのに適した特別な形をしています。(これがこのねじの最大の特徴です)

 一般に、この形状・構成のねじはフリー端子ねじとも呼ばれています。 被覆を剥いた電線(より線は芯線を軽く撚る)を、そのまま接続するのに最適ですが、圧着端子を用いた配線にも適合します。

 被覆を剥き、そのまま(より線は芯線を軽く撚る)接続可能なので、効率よく配線ができるため制御機器などに多用されています。 近年、制御機器においてもスクリューレス化が進んでいますが、まだまだねじの支持には根強いものがあります。

 弊社においては、この種のねじを使用した端子台には、型番において【F】の文字を付しております。(そうでないものもあります。)

簡単にまとめましたが、大まかなねじの性格・特性を知っていただくことができましたでしょうか?
ここからは、雑学も含めていくつかの別のお話をさせていただこうと思います。


二条ねじと呼ばれるねじがあります

 二条ねじと呼ばれるねじがあります。一般のねじは、ねじの山が螺旋状(らせんじょう)に、密着して作られていて、 1回転すればねじ山一つ分だけ進むようになっています。 もっと早く締めたいということになれば、螺旋状のねじ山とねじ山を密着させずに、山と山の間にもう一山作れるだけの間を空けておけば、 通常の2倍進むことになります。 

つまり、同じ回転でも、ねじを2倍早く締めることができるようになります。

 さて、これで目的達成かというと、そうは問屋が卸しません。 ねじ山が少ないことで、 締付けたときのねじの強度が低下してしまいます。 同じ面積比では、半分の山しかないので、強度も1/2程度しか期待できません。 そこで、二条ねじの、真打登場となります。 ねじ山が半分しかないために強度も半分となるわけですから、強度を同じようにしたいのであれば、 ねじ山を増やして倍にすればよいということで、更地となっていた山と山の間の空き地に新たに山を建設すれば強度は確実に上がります。

 でも、そうしたら元の普通のねじに戻ってしまうけど、、、と思ったら、賢い人がいたんですねぇ。 最初からある螺旋状の山とは別の、空き地を走る独立した螺旋状の山を、設ければ良いのです。 最初の螺旋状の山が始まる位置に対して、ねじの円周上の180度逆のところからねじを配置します。
 こうすることで、ねじ強度のアップとともに、別のメリットも生まれてきます。 それは、「一条」の場合、円周上の一か所からしかねじがかみ合わないのですが、「二条」で、180℃離れたところからもねじが始まることで、円周上の二カ所でねじがかみ合うため、締めやすくなるのです。

 二条のイメージは、ちょっと分かりにくいのですが、二つの螺旋が絡み合ったような形、DNAの模式図のような形(よけい分かりにくくなりますか?)、身近な別のイメージでは俳優の中尾彬さんのトレードマークの「ねじねじネクタイ」か、 小学校の運動会で使った綱引きの縄、あるいは神社の注連縄(しめなわ)のようなと言えばお分かりいただけるでしょうか?

 身近なところで使われている例としては、化粧品のフタなどがあります。 ハンドクリームなど、忙しいなかで頻繁に開け閉めするので、フタを何回転も回していたら、 イラっとする方も、、、おられるかもしれません。 そんな用途において、強い味方、二条ねじがあなたを支えてくれるんです。 二条ねじは弊社製品にも使われており、型番で言いますと、中継用ヒューズホルダー F-800F-810があります。(これの場合は、開け閉めの速さとは別にも理由があるのですが、、、)

 蛇足:ねじ山(条)が二本あるので、二条ねじ。 三本なら三条ねじ、四本なら四条ねじということになりますが、それらは二条ねじを含めて【多条ねじ】と呼ばれます。 ただ、条数を増やしすぎると、緩みやすいという欠点が表面に出てきやすくなりますし、用途もないのかあまり見かけることはありません。
 また、京野菜の一つに九条(くじょう)ねぎというブランドねぎがありますが、二条ねじとはなんの関係もありません。 ♪♪♪ ナナナナー、 ナナナナー、 二条ねじ、 九条ねぎ。 なにかジョイマンのようになってしまいましたね。

 脱線-ミニ情報:九条葱(くじょうねぎ)は、古くから栽培されてきた青ネギの一種で、京都府が【京の伝統野菜】に指定。 名前の由来は、主な栽培地が京都市南区九条地区であったことからとのことですが、いまでは京都府各地で生産しているそうです。

多条ねじの実例


四条ねじ

四条ねじ
ジャムのびん本体
(フタとは若干縮尺が合っていません)

四条ねじ


四条ねじ(フタ側)

 後日、スーパーに行ったとき、海苔佃煮やびん詰のジャムのフタ部分に四条ねじが採用されているのを見つけました。 ほとんど四分の一回転未満でふたの開閉が出来ました。(別に不思議はありませんね。)
 これについては、ねじ山が約1/4回転分(円周の1/4ほど)しかなく、四本のねじ山がそれぞれ単独で配置されており、重なっている部分がありませんので、本当の意味での四条ねじと言えるかどうかは若干疑問が残りはしますが、一応ねじの仲間に入れておきたいと思います。 
 でも、どちらかといえば、バヨネットに近いのかもしれません。

(後日調べたら、ほとんどのびん詰において、ほぼ同じ方式であったことが分かりました。)

今回は以上です。

「ねじのお話」1回目、いかがでしたでしょうか?
第2回目、第3回目へと続きますのでお楽しみに!

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